日本の幼児教育の父と言われている、倉橋惣三の著作から幼児理解について学習しました。
倉橋の代表作である『育ての心』の「廊下で」という一節を取り上げることから授業をスタートしました。倉橋は著作の中で、泣いている子に対して多くの保育者がしないことを明確に指摘しています。それを予想し、具体的な場面に当てはめて考えました。
その後、左右違う靴を履いて登園して来た2歳児へ、自分が保育者ならどのように声掛けをするかを考え、5人の学生が板書しました。一人一人の考えを検討したあと、「共感」と「同感」の違いについて具体的な事例をもとに考えました。
それから、少し息抜きに、当時はやっていた「ひよこキッス」という工作物を1枚の紙から作ってみました。教員が何も言わずに、型が印刷されている紙を学生に渡しただけですが、ハサミや糊を使って巧みに仕上げていました。乳児への題材として使えるかと思います。
最後に、「プールに入るのをとても嫌がる子にどのように声掛け、支援をするのか」をグループで話し合って、黒板に書き、意見交換をしました。倉橋の考え方から学んだことを活かした意見が多く出されており、学生たちは参考になったことを自主的にプリントに書き込んでいました。
授業で学んだことが、現場で活かせるようになってほしいと願っています。
(戸井)